なにか間違ってる
会社の経営者って、特に創業者じゃない場合、会社を大きくする ということに執着するのですが、その結果とかそもそも目指すところが間違ってることが多いような気がしてなりません。
昔は日本の電機メーカは家電品を製造まで国内でやって、会社が大きくなったり大きな利益を出したりしました。
最初は数人から始まった会社が、数百人、数千人、数万人。そうやって大きくなったのが日本の大企業で、その多くが家電品や自動車など所謂コンシューマ向け製品を作ってきました。
そして、そういうものがある程度行き渡った時に、見かけ上売り上げを落とすこととなり不採算部門になっていきます。
そりゃそうです。いまや数万人の給料を払わなければいけないんですから、それに見合った規模の商売が必要です。
でも、家電品を使う人は少なくなったのでしょうか。買い替えの需要はないのでしょうか。
どんな製品でも、まぁ10年使ったとして毎年ユーザ数の1/10は買い換えています。
でも、その程度の需要では数万人規模の会社を支えきれないのはわかります。
その論理が、数百人規模の中小企業にも当てはまるのでしょうか。
いえいえ。ユーザ数の1/10の規模の市場を数百人規模の会社が刈り取れれば、それは十分な市場です。
でも、馬鹿な数百人規模の経営者はおかしな夢を見ます。
年産数十万台の日本のトップの自動車会社の車種に自社の製品が採用されたとか。
で、それが一個100円とか。
一流企業の仲間入りなのだそうです。
そういう商売も否定はしませんが、ちゃんと気付いている人もいます。
魔法瓶や炊飯器に特化したメーカ。新興の掃除機や扇風機のメーカ。
自分たちの身の丈で他にない優れた商品が、少数でも利益になる。
それが中小企業のメリットなのではないでしょうか。
中小の雇われ社長が大企業の夢を見る。これは虚しさしかありません。
中小の起業社長が市場開拓の夢を見る。これなら、若い人たちにも胸を張って一流ということができるのではないでしょうか。